沖縄農水産業技術フェア2024に出展してきました
沖縄農水産業技術フェア2024にマグレン(マグネットビニールカーテン)を展示してきました。2022年の第8回のフェアにも出展させて頂きましたが沖縄ならではの地域性や特色がある環境での新たな需要などが見えてとても有意義な内容となりました。
農水産業の今はどんな状況なのか?
今回の農水産業技術フェアでは、「農業」「畜産」「漁業」「イノベーション」の各分野で有識者による1日4公演ずつのセミナーを行っており、そのうちいくつかのセミナーへ参加させて頂きました。沖縄だけではありませんが、業界全体の基幹従業者の高齢化が深刻化しています。農業人口は、10年前は175万人だったところ現在は116万人と(35%減)なっており、いま日本の農業を支えているのは70代が最も多く、20年後にはこの基幹世代が引退することで30万人近くになるといわれています。そんな中どのようにして日本の農業の推進を保っていくか、それが「農業のスマート化」です。
農業のスマート化とは
簡単にまとめるとICT(情報通信技術)やIoT(モノのインターネット)を活用し、従来の農業を効率化・高度化する取り組みです。この進化により、農作業の負担軽減や収穫量の最大化、環境負荷の軽減などが可能になります。
例、センサー技術やドローンを使用することで、土壌の状態や作物の生育状況を効率的に管理することができ、これにより水や肥料の使用量を最適化し無駄を減らすことができます。 AI(人工知能)を使ったデータ解析によって、天候や病害虫の予測精度が向上しするため、収穫対策にも安定性が出てきます。さらに、自動化技術の発展により、ロボットが農作業を代行するケースも増えています。 収穫作業や草刈り、選別などが自動化され、人手不足が本格化する農村地域でも効率的な農業が実現可能となります。
スマート農業により、作業効率の向上、労力コストの削減、収穫される量と品質の向上が期待されています。また、環境負荷の軽減や農業従事者の負担軽減といった効果が大きいです。
その反面で技術習得の難しさ、データの共有や活用に関する課題が残されています。スマート農業の推進は、国内の従業者高齢化問題の解決に大きく貢献し得る重要な取り組みです。農業経営者、技術開発者、政策立案者が連携し、農業のデジタル化をさらに加速させることで持続可能な農業社会の実現が期待されています。
沖縄での取組
沖縄はサトウキビの生産がスマート化されており、産業機器を自動化させることで今までは経験ある従業者でしか対応できなかった作業や、何日も時間をかけて行う作業を何倍も短縮させた上で実現することができており、作業の正確さも向上させることで農業従事者の手助けとなっています。
害獣や害虫対策にも貢献しており、フェロモンチューブと呼ばれる物をある場所の区間に一定の間隔でチューブを切り落として害獣や害虫が入ってこれないようにする取組が行われていました。ドローンは散布するだけではなく、40kgほどの荷物を運んだり、上空で簡易的な作業を行わせることなども出来ており、様々な可能性を感じる取組が行われていました。
沖縄で農水産業に触れてみて感じたこと
農業というのは最も身近な産業といっても良いほど近くにあるものでしたが、考えているよりも業界は進化しており、その反面で深刻化が止まらない現状があることも知りました。これは沖縄に限らず日本全体でもそうであって、世界全体でも同じことが言えます。殆どを輸入で頼っている日本ではそのスパイラルに偏れば偏るほど国内の産業は衰退していき、輸入という手段がとれなくなってしまった際の食糧難というケースも見えてきてしまう、というのが現状であり可能性でした。
しかし、それを変えようと取りくみを始める若い方や世界の技術というのがあり、まだまだ活気を出せる可能性も充分にある側面もわかりました。自分たちもこの輪の中の一つとなって地域や日本に貢献できるような取組をしていけるような試みを考えていきたいと思います。