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半導体は他の物質と何が違う?エネルギーバンドの状態から電気的振る舞いを探る

半導体は、導体でも、絶縁体とも異なる性質を持つ一方で、どちらの電気特性にも変化し得る物質です。これはなぜなのでしょうか。

原子内の電子、エネルギー状態、といった話になってきますが、当記事では半導体の電気的な振る舞いに関して理解するため、できるだけかみ砕いて解説していきます。

 

原子内の電子の状態

電気が流れるためには、電子が自由に動けなければなりません。しかし、あらゆる物質に、常にそのような電子が十分にあるわけではありません。

原子内の電子はあるエネルギーの状態に従って存在しているのですが、ミクロの世界においては、エネルギーは「離散的」であると表現されます。これは「飛び飛びの値」であることを意味し、電子それぞれが、連続的で多様な状態を持っているわけではないということです。

 

例えば少数点以下を無視した場合、1,2,3,4,・・・10という値は連続的です。他方、1,4,7,10といった値は飛び飛びの値であると表現できます。原子の中にいる電子は自由なエネルギー状態ではいられず、その種類に応じて1,4,7,10、あるいは2,6,9など、連続的ではない状態で存在することになります。そのレベルのことをエネルギー準位と呼びます。

ただ、原子が集合し、結晶になると、相互作用によってエネルギー順位が幅を持つようになります。例えば13,79といった形で帯状のエネルギー準位を持つのです。このときのエネルギー準位は特にエネルギーバンドと呼ばれます。

このエネルギーバンドが構成されると、電子はその範囲内に限って連続的なエネルギー状態でいられるようになります。

 

エネルギーバンドの種類

上の例では「13」「79」という2つのバンドを挙げましたが、110に向かって高いエネルギー状態であると考えた場合、この2つのバンドにも特性の違いが現れます。

一般的にも伝導帯価電子帯、そして禁制帯に分類され、伝導体にいる電子(キャリア)が電気を流す媒体となり、価電子帯にいる電子(価電子)は原子の最外殻に存在して原子間の結合などを担います。そして禁制帯は、ある物体において電子が存在できないバンドを意味します。

 

つまり、原子単体で見たときに電子が飛び飛びの値でしかいられず、エネルギー準位なるものが存在していたのと同様、ここでもバンド(伝導体)とバンド(価電子帯)が飛び飛びになっています。上の例で言えば4~6の帯域です。 

よって、伝導帯に電子がいれば電気を流せるということになるのですが、通常、ここに電子は存在していません。価電子帯に電子が詰まっていますので、禁制帯を飛び越えて伝導帯にいかなくてはならないのです。

 

半導体のエネルギーバンド

前項のバンドの話を踏まえて物質の分類を見ていきましょう。

 

禁制帯が非常に小さい、あるいは存在していないような場合には、いつでも電子は電気を流せる状態にあります。これが「導体」であり、金属などが該当します。一般的にも金属は電気を流しやすい物質と理解されていますが、それはこのようなバンドの特徴を持っていることに由来します。

 

他方、禁制帯の幅が非常に広く、価電子帯から伝導帯へのジャンプが困難な物質が「絶縁体」です。外部からエネルギーを供給されたとしても電子が伝導帯に移動できませんので、電気が流れない物質と言われています。ただ、程度の問題であるため、一般に絶縁体と言われているものであっても、相当に大きな供給してやれば電気を流すことは可能です。

 

そしてようやく「半導体」についてですが、半導体はこの禁制帯の幅が狭すぎず広すぎないという状態の物質を言いますかなり抽象的な説明になってしまいますが、要は「基本的に何もしなければ絶縁体のように振舞うが、少し後押ししてやれば電気を流せる」というものです。

やはり程度問題でもあるため、同じ半導体に部類されるものでもその「後押し」の強さには違いがあります。

光や熱のエネルギーでバンドを超えられる

半導体は少しの「後押し」で電気を流すことになり、どのように「後押し」するのかが重要になってきます。ものによっては熱がきっかけとなったり、あるいは光がきっかけとなったりします。

いずれもエネルギーを供給する要因となり得るものです。

 

基本的に半導体は温度と抵抗率に強い相関があり、温度が上昇するに伴い抵抗率は下降しますが、これは熱によって電子がエネルギーの供給を受けているからです。そもそも温度が高い状態とは、ミクロな視点で見れば、原子や分子が高い運動エネルギーを持っている状態を意味します。

 

そのため半導体に熱を加えることで電気的振る舞いを変えさせられるのです。

光も同様です。光とは厳密には電磁波の一種であり、エネルギーを持ちます。そのため光を半導体に照射することで励起させ、電気を流すということも可能なのです。

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