NEWS

Machine to Machine(M2M)とは?今後の市場動向や半導体技術との関係について

機器やデバイスが互いに接続され、自動的に情報通信を行うことで、これまで人間中心に行われてきた操作・判断も自動化・高速化していくことが可能です。この「Machine to Machine」の考え方、技術は、今後のデジタル社会やビジネス界において重要な意味を持ちます。ここでその概要や市場、そして半導体技術との関連性について説明をしていきます。

 Machine to MachineM2M)とは

「Machine to Machine(M2M)」とは、機械同士が相互に通信し、情報のやりとりや自動制御を行う技術のことです。インターネットを介して通信を行うIoT(Internet of Things)の一種ですが、IoTでは人間による操作も想定されているのに対し、M2Mでは人間の介在なしに機械同士が通信を行うことが特徴です。すでに様々な分野で活用されており、例えば製造業だと工場の機械や設備をネットワーク接続し、生産ラインの効率化や品質管理に役立てられています。物流業でも輸送状況の把握や配送の最適化に役立てられています。

 

Machine to MachineM2M)市場・産業について

M2Mはまだ成熟した市場ではなく、今後に大きな期待が寄せられています。現代だと解決が困難な課題でもM2Mシステムの構築により解決されることもあります。今すぐの導入ができなくても、関連する技術が進歩していくことで着実に課題解決に近づいていくことができるでしょう。また、M2Mの普及はものづくりに強い日本にとっても、経済効果の観点から良い傾向であると考えられています。

 

M2Mは社会課題を解決する鍵となる

M2M技術の進化は、農業から都市、医療、交通に至るまで、多岐にわたる分野に恩恵をもたらすといわれています。例えば農業においてM2Mを採用することで、センサーが土壌の状態をリアルタイムでモニタリングし、必要な水分や肥料を自動で供給。その結果、人間にかかる手間・負担が軽減されるとともに、収穫量の増加や質の向上が期待できます。

交通においても、車の流れをスムーズにして渋滞や事故を減らすための最適ルートの提案であったり信号調整の自動化であったり、色んな応用の仕方が考えられます。M2Mの考えに基づいて技術を有効活用すれば、競争力を強化するだけでなく、社会課題を解決することにも繋がるでしょう。これまで人間だけだと対応しきれなかった仕事にも効率的・効果的に取り組むことができるようになり、多くの悩みが解決されるかもしれません。

M2M端末はスマホを超える見込み

M2Mは発展の見込みがある分野であり、デジタル機器の中心が現在のスマホやPCなどからM2M向け機器に変わるとの予想もなされています。これまでのモバイル通信端末数の推移はスマホなどの伸びが大きかったものの、現在から2030年にかけてはM2Mデバイスの伸びが顕著に表れるのではないかといわれているのです。

M2Mの伸びは日本の競争力を伸ばす好機

日本は自動車や家電、精密機械など、ものづくり産業に強みを持っています。そのためM2Mとの相性は良く、日本が競争力を伸ばす好機になると考えられます。数十年間日本経済は停滞してきましたが、その巻き返しを図る大きなチャンスとなるでしょう。ただし、そのためには半導体や蓄電池、情報処理および高度情報通信基盤の整備や強化を迅速に進めていくことが重要です。

Machine to MachineM2M)を支える重要な技術分野

M2Mを支える重要な技術分野として、以下のようなものが挙げられます。

ネットワーク M2Mは機械同士がネットワークを介して情報をやり取りする技術であるため、ネットワーク技術はM2Mに欠かせない。低消費電力で広域をカバーできるネットワークがM2Mの用途に適している。
センサー M2Mでは機械の状態や周囲の環境をセンシングすることが重要。
AI M2Mシステムからは膨大な量のデータが収集される。そこで機械の状態を予測したり、最適な動作を判断したりするには、AIによる計算・分析が必要。
セキュリティ 機密性の高い情報を扱うこともあるためセキュリティ対策も必須。サイバー攻撃などから保護するための仕組みが必要。

    今後各分野が発展していくことで、より広くM2Mが社会に浸透していくことでしょう。

    半導体デバイスの進化が基礎にある

    M2Mに必要な技術の大枠は前項で示した通りですが、より基礎的な、根本の部分には半導体があります。M2Mにおいて機械同士が通信するためには、センサーや通信モジュールなどの半導体デバイスが使用されているからです。また、M2Mシステムの制御にはマイコンなども使われます。そのためM2Mの発展を支えるには、半導体デバイスの研究開発も欠かすことができないのです。具体的には、「センサー技術」「通信技術」「AI技術」の進歩に半導体技術が深く関わってきます。

    まとめ

    過去にはインターネットの登場があり、そこからパソコンや携帯電話が普及。さらに、多くの方がスマホも所有するようになり、デジタル社会はどんどんと形を変えてきました。2030年にかけてはMachine to MachineM2M)が普及していくと見られ、世の中のモバイル端末の割合多くがM2M機器になるとの予想もあります。

    M2Mの発展には半導体技術も大きく関わっており、その他多様な技術の進化がM2Mを推し進めています。その結果は私たちの生活にも還元され、社会課題の解決も進むことでしょう。

    CONTACT

    各種お問い合わせ、ご質問、資料請求など、
    お気軽にご連絡ください

    SNS

    日本ポリマーの
    最新情報をチェック!