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半導体のP型やN形とは何か!PN接合による整流作用の仕組みなどを解説

半導体について調べていると、P型N型といった用語をよく見かけるかと思います。これは半導体に不純物を含ませたときの分類なのですが、半導体素子について理解を深めるためにはこの基礎部分を把握しておかなければなりません。

以下でそれぞれの違いや、両タイプを使うことで起こる整流作用に関して説明していきます。

 

N型・P型とは?

  • N型半導体:伝導電子が発生しやすい不純物半導体
  • P型半導体:正孔が発生しやすい不純物半導体

 

伝導電子とは、伝導帯と呼ばれるエネルギーバンドに属する電子のことで、電気を流す媒体として機能するものです。通常は、価電子帯と呼ばれる安定したバンドに電子は詰まっているのですが、外部からエネルギーを供給してあげることで遷移し、伝導帯にジャンプすることができるのです。

 

価電子帯から電子がジャンプすると、抜け穴ができ、プラスの電荷を帯びます。この穴を「正孔」と呼びます。真性半導体であれば電子と正孔のキャリア数が同じになりますが、不純物半導体では偏りが生じます。

 

シリコンを例に挙げます。

シリコンは最外殻に4つの価電子を持ち、隣り合うシリコン原子と電子を共有します。そのとき、1つの原子はその性質上4つのシリコン原子を隣り合うことになり、結果として最外殻に8つの電子が埋まって安定します。

 

ただ、ここに不純物を投入すると、最外殻の電子が不足したり、余ったりします。以下で不足するケース、余るケースの両パターンを見ていきましょう。

 

N型:リン(P)を添加したケース

リンは最外殻に5つの価電子を持つため、共有結合できずに電子が余ります。余った分は原子核との結合力は弱くなり、ちょっとしたエネルギーを受けるだけで簡単に伝導帯へジャンプし、伝導電子が生まれます。

こちらがN型半導体です。

  • 電子が多数キャリアとなり、電荷の運び手として機能する
  • マイナスの電荷を生む不純物を添加して生成されるため、Negativeの「N」からネーミング

P型:ボロン(B)を添加したケース

ボロン原子は最外殻に3つしか価電子を持ちませんので、共有結合に必要な電子が不足してしまいます。そうすると、足りない分を埋めようと力が働き、隣のシリコン原子の価電子帯にいる電子を引き込み、引き込まれた箇所では正孔が発生します。

こちらがP型半導体です。

  • 正孔が多数キャリアとなり、電荷の運び手として機能する
  • プラスの電荷を生む不純物を添加して生成されるため、Positiveの「P」からネーミング

 

PN接合とは

こうした生み出された半導体を実用化するためには、P型とN型を組み合わせて使うということが重要です。この2種類の不純物半導体を結合させることを「PN接合」(P-N junction)と呼びます。

 

この接合が行われると、以下の現象が起こります。

  1. P型N型それぞれの正孔と電子が、接合した他方に向かって広がり始める
    ※物質の偏った状態を是正するように一種の拡散現象が起こる
  2. その結果、接合面でマイナスとプラスが中和され、電子と正孔が消滅していく
  3. 接合面の付近には「空乏層」と呼ばれる、キャリアが消滅した領域が出来上がる

 

ただ、“キャリアの発生に伴い生じた不純物イオン”は残るため、N型の空乏層にはプラス帯電のドナーイオン、P型の空乏層にはマイナス帯電したアクセプターイオンが残ります。

 

これは例えば、リンを不純物として投入したとき、リンから伝導電子をキャリアとして受け取ることになるのですが、その一方で“リン自身は1つ伝導電子を失っておりプラスに帯電”していることに由来します。

※電子を提供する側であるためこのときのリンは「ドナー」

 

同様にボロンを不純物として投入したとき、ボロンは隣のシリコンから電子を受け取っていますので、“ボロン自身はマイナスに帯電”します。

※電子を受け取る側であるためこのときのボロンは「アクセプター」

これらがそれぞれ“不純物イオン”です。

 

結果、空乏層のイオンに阻まれてPN型それぞれは平衡状態になります。しかし同時に、空乏層のプラス・マイナスのイオンにより電界が発生。P型とN型のエネルギー状態に差が生じます。

 

PN接合に電圧をかけて電流をコントロールする

電界から生ずるP型とN型のエネルギー状態の差は、電流を阻む壁電位障壁として機能します。ただ、外部から力をかけることでその差を小さくしたり、大きくしたりすることも可能です。このときの力が電圧です。

 

電位障壁を小さくする方向に電池を接続するなどして電圧をかければ、移動できなかったキャリアが動けるようになりドリフト電流と呼ばれる電流が流れます。他方、反対方向に電圧をかければ、電位障壁は大きくなり、ドリフト電流はほとんど流れなくなります。

 

ここで重要なのは、PN接合だと一方向にしか電流を流さないということです。つまり「整流作用」を持ちます。そのため交流電流でも、PN接合した素子をかますことで、プラス側の電流のみが通ることになります。半導体に不純物を含ませ、これを組み合わせることでこのような整流素子として機能させることもできるのです。

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