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SEMIとは?半導体産業の発展を目指す団体と「SEMI規格(SEMIスタンダード)」について

半導体製造等に関して、国際的な産業の発展を目指す団体「SEMI」があります。当該団体は半導体関連のイベントやセミナーを世界各地で開催し、独自のコミュニティを築くなど、多様な活動を行っています。特に半導体製造装置メーカーは、SEMIによる業界自主規格「SEMI規格(SEMIスタンダード)」について理解しておくことが大事です。この記事で、SEMIのこと、そしてSEMI規格について解説をしていきますので参考にしていただければと思います。

 

SEMIとは国際半導体製造装置材料協会のこと

SEMIは、国際的な半導体産業の発展を主目的とする団体です。多くはボランティアにより支えられており、世界の専門家130万人以上が在籍をしています。企業単位でも2000社以上が所属しています。そのため産業発展のための取り組みを行う団体ではあるものの、様々な企業・専門家との接点を持てるコミュニティとしても注目されています。

 SEMIの公式ページはこちら

https://www.semi.org/jp/about-semi-membership/about-semi

 

SEMIの活動内容

過去、半導体産業の発展に伴い、半導体製造装置およびその材料の“標準化”の必要が出てきました。そこでSEMIは、半導体製造装置のガイドラインとして「SEMI規格」を定めましたSEMIの活動内容としてはこれがもっとも大きな実績であるともいえるでしょう。SEMI規格によりエレクトロニクス製造技術が標準化され、製造の自動化が推進。安全性確保も進みました。

 

その他様々な活動が行われています。例えば日本では「セミコンジャパン」が開催され、各社アピールの場として活用しています。SEMIコミュニティによるネットワークの構築も行われています。世界各地のメンバーと繋がることができ、ビジネスの成長機会を得ることもできます。また、SEMI チュートリアル」として教育セミナーも実施されています。オンデマンド形式で学習したい内容を繰り返し学ぶことができます。

SEMI会員になればこれら様々な活動に参画することができますし、無料で市場統計の資料が閲覧できたり、講演資料や記事が閲覧できたりといった特典も得られるようになります。

 

SEMI規格(SEMIスタンダード)について

半導体関連企業が特に知っておきたいのが「SEMI規格」です。SEMIスタンダード」とも呼ばれる、業界の自主規格のことです。

 

SEMI規格導入の背景

半導体製造の現場では、システムを24時間途切れなく稼働をさせる必要があったり、変わりゆく製造プロセスへの柔軟な対応が求められたりもします。様々なデータが抽出され、解析も行うことになります。

そんな現場において規格が統一されていないと、シームレスに効率的な製造はできません。製造装置が入れ替わっても、抽出されるデータの種類が違っても、絶えずラインが繋がるようにするには、スタンダード化が必要なのです。特に半導体製造の技術に関しては変遷が激しく、スタンダード化の必要性が高いです。微細化は急速に進んできましたし、生産性の向上のみならず安全性確保のためにも統一された規格を導入する必要があったのです。

 

半導体製造装置のメーカーが着目すべきガイドライン

例として、半導体製造装置のメーカーが着目したいガイドラインを列挙していきます。

1つは「SEMI S2」です。半導体製造装置に関する作業環境についての項目が述べられています。衛生・安全に関して最低限考慮すべき、化学・電気・物理・機械・火災・地震・排気・品質・人間工学のことなどが言及されています。

「SEMI S8」では、SEMI S2における人間工学の要求に加えて、詳細な人間工学に関わる指針が示されています。その他、「警告ラベルやマニュアルの安全」に関してのガイドラインとしては次のものが挙げられます。

  • S1:視覚警報標識に関する安全ガイドライン
  • S9:半導体製造装置の電気設計検証試験の安全ガイドライン
  • S10:リスクアセスメントおよびリスク評価のための安全ガイドライン
  • S13:半導体製造装置の操作および保守マニュアルの安全ガイドライン
  • S14:半導体製造装置の火災リスクアセスメントと軽減のための安全ガイドライン
  • S22:半導体製造装置の電気設計のための安全に関するガイドライン
  • F42:半導体プロセス試験装置の電圧サグに対する感受率の試験方法
  • F47:半導体プロセス試験装置電圧サグイミュニティのための仕様
  • E33:半導体製造設備の電磁適合性のための仕様

 

SEMI規格の改定に注意

SEMI規格は改定されることもあります。そのためいったん準拠すればそれで終わり、というものでもありません。最新のSEMI規格の内容を把握し、常に対応していく姿勢が必要です。なお改定時期に関しては決まっていません。不定期に行われますが、数年単で改定されることもありますので、留意しておきましょう。

 

まとめ

SEMIの団体そのもの、そしてSEMIにより制定されたSEMI規格について解説しました。特に各企業はSEMI規格に着目する必要があるでしょう。コンサル会社等がSEMI規格に基づいた検査や試験サービスを実施している例もありますので、そちらを利用して見ても良いかもしれません。

 

 

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