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フッ素樹脂にはどんな種類があるの?それぞれの性質と特徴

代表的なフッ素樹脂5つをこの記事では簡単にご紹介します。各フッ素樹脂の性質や詳細な特徴は説明下にあるリンクをクリックすることで確認ができます。

PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)

フッ素樹脂の代名詞ともいえる樹脂で、世界で最も生産量の多いフッ素樹脂です。分子構造内のフッ素の密度が最も高く、フッ素樹脂の特徴を最もよく反映した樹脂です。一方で、上述のように分子鎖が極めて剛直であるため、熱をかけても流動性がほとんど無いという欠点があります。そのため、効率的な成型方法である射出成型が使えず、熱圧縮した後に切削加工という非常にコスト性の悪い成形方法を強いられます。詳細はPTFEの記事をご参照ください。

用途の一例として、工場などのスチーム配管の継ぎ目などにパッキンやガスケットをシーリング材として入れる必要があります。そのような高温高圧環境で使用されるものはPTFEであることが圧倒的に多いです。ゴムパッキンはそのような環境ではすぐに劣化してしまいます。

→PTFEについて

PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)

上記PTFE-F(;フルオロ基)の一部を-O-CF3(;ペルフルオロエーテル基)に置き換えた樹脂です。フッ素化樹脂共重合体という分類になり、分子鎖で見るとPTFEの同じ部分と、PTFEの一部が置き換わった部分の共重合体になります。詳細な解説は省略しますが、かさ高いペルフルオロエーテルにより、結晶化が阻害された結果、非晶性樹脂のようにやや透明な性質を持ちます。また、結晶化が邪魔されるために熱に対しても流動性を持つようになり、溶融成形が可能となります。

ちなみに後述のFEPのように、PTFEのコンホメーションが崩れれば耐熱性や融点がもっと下がってもおかしくありません。しかしPFAの場合は側鎖の-O-がかなり自由に動くことから、分子鎖同士の絡み合いが強くなっているために、PTFEと同等の熱安定性を保っていられるのだと考えられています。

 

FEP(パーフルオロエチレンプロペンコポリマー)

上記PFAに似た構造でありますが、-O-CF3(;ペルフルオロエーテル基)の代わりに-CF3(;ヘキサフルオロプロピル基)となっております。このーCF3によって分子鎖のコンホメーションや結晶性が崩れ、熱を加えると柔らかくなる性質、つまり熱可塑性を持ちます。よってPFAと同じように溶融成形が可能となるため成形コストが優位になります。一方で、PFA程分子鎖同士が絡み合うことができないので、PTFEよりも耐熱性の観点では約50℃も低いです。しかし一般的にPFAよりも粘度が低い製品が多く、射出成型などで容易に成型ができます。

 

ETFE(エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー)

代表的な炭化水素であるポリエチレンとPTFEの共重合体です。両方の性質を併せ持ちますが、言葉を換えれば中途半端な性能です。もちろん一般的なポリエチレンよりは電気絶縁性や耐候性等に優れますが、PTFEには遠く及びません。最高使用温度で比較するとPTFE260℃に対し、ETFE150℃しかありません。化学的な刺激に対して、どうしてもポリエチレンの部分が攻撃されて酸化されてしまうためです。

ただ、ポリエチレン部分が動くために、PTFEよりも成形加工性に優れることや、原料の一部が安価なエチレンなので、比較的安価であることが優位点となっていますまた、もう一つのメリットとして、ポリエチレンの溶媒に溶ける性質を引き継いでいるため、溶液によるコーティング加工をすることが可能です。

→ETFEについて

PVDF(ポリビニリデンフルオライド)

PVDF(ポリビニリデンフルオライド)はETFEと同じようにCを取り巻く側鎖の半分がフッ素、半分が水素です。分子を構成する原子だけを見ると、フッ素と炭素の数の比はETFEと同じと気づくでしょう。しかしその性質は大きく異なっており、ETFEの融点が270℃に対し、PVDF160℃で、ETFEの方が極めて安定です。一方でPVDFの方が圧縮に対する強さが1.5倍程高く強靭で、限界酸素指数も1.5倍ほど高く、酸化されにくい樹脂です。

→PVDFについて

まとめ

フッ素樹脂を採用する際には用途ごとに必要な耐熱温度と相談して、適切な樹脂を選ぶことが重要です。PTFEの成形性を改善するために開発されたフッ素樹脂として、PFAFEP等がありますが、多くは熱安定性を犠牲にしています。

別ページ:テフロンとはいったい何?誕生からその性質までを紹介

別ページ:こんな商品を取り扱っています

 

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